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The Lunatics (Have Taken Over The Asylum) / Fun Boy Three (1981) 

ABCのエントリ以降変なスイッチが入っちゃって、Rhinoの"New Wave Hits of the 80s"を全部引っ張り出して一気に聴いちゃうみたいな黄昏オヤジぶりを発揮している今日この頃。
80年代初期というと、自分は十代の終わり。青春まっしぐらですよ。
いやあ懐かしかった。

このシリーズって、70年代の一発屋さんを集めた有名な"HAVE A NICE DAY"の80年代ニューウェイヴ版的な位置付けだと思うんだけど、一日で全15巻通して完聴という苦行の末の感想としては、今聴くとプププみたいなどーにも何かの間違いとしか思えないようなものから、時代の徒花だと思っていたのに意外といけてんじゃんと思わず再評価しちまうようなものまで幅広く取り揃えてるのがRHINOっぽいといえる。
プププなものについてはSpandau BalletとかSpandau Bal(ryとかSpandau(ryとか一々固有名詞を挙げても意味ないのでよしとくけど、それにしてもSpand(ryのプププぶりは当時から際立っていたとは言え改めて聴くとものすごいものがある。音楽でここまで人を笑わせられるというのはある種の才能だ。

てな話をし始めると止まらなくなるので、この辺でやめといて、本題。

Fun Boy Three


意外とイケてると思った中の一つが、Terry Hallが率いてたFun Boy Three。
ポスト・パンクの一つの潮流となったスカブームの立役者The Specialの片割れでありながら、前身とは全く異なる、よく言えばバラエティに富んだ、悪く言えば焦点の定まらない音楽性が、Terry Hallの独特のパーソナリティと相俟って賛否両論を呼んだニューウェーヴ・ポップ・ユニット。
ニューロマやブリティッシュ・インヴェージョンが花開く前のイギリスのポップ・フィールドでそこそこの商業的成功を収め(6枚の全英Top20ヒットを輩出)、一部のスノッブな評論家(今野雄二とかw)からは高い評価も受けたけれど、全体としては地味な位置付けということになるのではないか。

Terry Hallというと、この後に結成したThe Colourfieldのファースト"Virgins & Philistines"は結構気に入ってたのだけど、Fun Boy ThreeはDavid Byrneがプロデュースしてたりして今野雄二銘柄だったのでバリバリのロキノン派だった自分としては評価しづらいところはあった。
じゃあ嫌いだったのかというとそうでもない。
自分の記憶が確かならアナログで2枚目のアルバムを持っていたはずである。
「はず」というあたりに自分のいい加減さが表れているが、少なくとも"Tunnels of Love"とか"Our Lips Are Sealed"を自宅のステレオで聴いていた記憶はあるので、何らかの形で音源を所有していたのは間違いない。
今野雄二が褒めてたのに自ら進んで聴いてたということは、本当は相当好きだったということなんだろう。
20余年の月日を経て、ようやくわかったよ。
てゆーか素直になっただけか。遅すぎるけど。


Amazonではオリジナルアルバムは全てsold outになってて落胆したのだが、HMVでチェックしたら2枚目の"Waiting"だけ生きてたので速攻ポチ買い。
3枚買うと15%引きで879円になるのでPaul Collins' BeatとThe Belle Starsのコンピレーションも合わせて買ったのは内緒だ。
どっちも結構いいじゃんと思ったのは更に誰にも言えない秘密。

"New Wave Hits of the 80s"のシリーズにはThe Lunatics (Have Taken Over the Asylum)(Vol.11)と"Our Lips Are Sealed"(Vol.12)が収録されている。
最大のヒット曲である"Tunnels of Love"が入ってないのがいかにもRHINO的。

"The Lunatics (Have Taken Over the Asylum)"は彼らのデビュー曲で、単調なエスニックビートに乗せた単調なマイナーメロディーで「基地外が精神病院を支配している」とほとんど名誉毀損並のサッチャー政権批判を歌うというなかなかにシュールな曲。
ひょっとするとAdam & the Antsあたりに影響を与えたニューロマの先駆的な見方をされてるのかもしれないけど、多分過大評価だと思う。
自分が今回聴き直して改めて惹かれたのは、このイカサマなエスニック・サウンドこそがTerry Hallらしさを象徴しているような気がしたからだ。The Colourfieldのひねたポップ・グルーヴの根っ子にはどーにも陰気なやる気のなさがあるということに改めて感じ入ったというべきか。

考えてみれば、ポスト・パンク・シーンの中で、エモーショナルでオールドファッションなバンドのフロントマンとして一世を風靡し、将来を嘱望されながらセカンド・キャリアで周囲の期待から背いて自らの趣味性を強く表に出した活動で批判を受けた、という見方で捉えると、Terry Hallの歩み(少なくともSpecials脱退後まで)はPaul Wellerのそれと類似すると言える。
実際、Terry HallはPaul Wellerのポジションを獲りたかったんじゃないかと思わないでもないし、Style CounsilとFun Boy Threeを比べたら、その当時の評価とは逆に、創造性という点ではFun Boy Threeの方に軍配が上がるのかもしれないと思ったりもするけれど、結局のところTerry Hallには真剣さが足りなかったんじゃないかと言う気がしてる。
Paul Wellerはシニックでありながらも、リヴァイヴァリストでありハイフライヤーでもあったけれど、Terry Hallは徹頭徹尾シニックであり続けたってことなんだろう。
比較的批評家からの受けも良かったThe Colourfieldでの活動にしても、そのクォリティの高さを評価する声はあっても、Terry Hallを次代のポップ・アイコンとみなすような声はほとんど聞かれなかった。
あのクォリティをそのまま受け取ればPaul WellerでもRoddy FlameでもGeorge Michaelでもなく彼こそが1980年代のポップミュージックをドライブしていく天才なのだと、勘違いする人間が多少はいても不思議ではなかっただろうに。
そういう評価を瞬時に拒否させるような、圧倒的な緩さといい加減さがTerry Hallにはある。
次代を切り拓き、時代を引き受ける覚悟などとは無縁の場所に、彼はいるのだろう。
だからこそ、長く活動を続けられているという面はあるに違いない。



完全な余談だが、"Fun Boy Three"でググると比較的上に出て来る音楽系のポータル、エキサイト・ミュージックでも、goo音楽でも「ファンボーイゼア」になってる。
gooに至っては英語表記まで"Fan Boy There"だ。
さすがにちょっとひどくない、これ?


New Wave Hits of the '80s Vol.11 New Wave Hits of the '80s Vol.12
RHINOの"New Wave Hits of the '80s"。
80年代ニューウェーヴポップを語る上で欠かすことができないコンピレーション。
無理して語る必要もないと言われたらそれまでだが。



Fun Boy Threeのファーストアルバム。
Amazon.comでなら買える。買わなくていいと思うけど。


Virgins & Philistines
2ndの"Waiting"。
デビュー当時から比べると割とフツーのソウル・ポップ方面に走りつつも、エスニック風味は残しつつ、スカっぽいノリも復活させたりして、ちょっと風変わりなサイケ・ソウル・ポップみたいな感じに纏めてるんだけど、よく聴くと次のThe Colourfieldで花開くアコースティック・ポップ路線の片鱗が垣間見えたりして興味深い(やや強引)


Virgins & Philistines
The Colourfieldの1st "Virgins & Philistines"。
"Thinkin' of You" "Can't Get Enough of You Baby" "Take" "Castles in the Air"と80年代ギターポップを代表する名曲が満載(大嘘)。
何故廃盤なのか、理解に苦しむ。



Virgins & Philistines
Terry Hall名義での初ソロ。
The Lightning Seeds、Echo & the Bunnymen、The Bluebellsのメンバーがバックを固め、Andy Partridge、Nick Heyward、Damon Albarnが曲を共作した、ニューウェーヴ・ポップ・オールスターズみたいな作品。
割と最近だと思ってたらもう10年以上も前だった(1995年)。
これもsold out。Terry Hall復古主義者にはかなりアゲンストな感じ。
とりあえずTerry Hallの音楽活動を振り返るならこれなんか結構いいんじゃないか。


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