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Ways To Be Wicked / Lone Justice (1985) 

「ストリート・オブ・ファイヤー」繋がりでもう一曲。

mariamckee1.jpg


劇中でMichael Pare演じる主人公がDiane Lane演じる昔の恋人を思い起こすシーンで流れていたのが、Maria McKeeの"Never Be You"。
と言ってもサビの部分がほんの十数秒程度流れるだけなので、劇中で使われているオリジナル曲の中では最も扱いが低い曲と言っても良いかもしれない。

この曲を歌っていたMaria McKeeは当時は全くの新人で、翌年、Lone Justiceというバンドでメジャーデビューすることになる。
"Never Be You"はTom PettyとBenmont Tenchのペンになる曲で、ミディアムテンポの正統派アメリカン・ロック・チューンだったが、お披露目の場としてはそれほど目立つ舞台が用意されていたわけではなかった。
この時点では実は自分の記憶にはMaria McKeeという名前はインプットされていなかったと思う。

lonejustice.jpg


翌年のメジャー・デビューは、しかし、一転派手なものとなった。
当時はまだ大物揃いのプレミアム・レーベルっぽいイメージがあったGeffenレコードからの新人のデビューは非常に珍しかったため、それだけで「破格の大物新人」というイメージで捉えられていた。
ヴォーカルのMaria McKeeは若干21歳、可憐な美少女然とした面立ちながら、一聴するだけでその歌唱力が只者ではないことは窺い知れた。
折りしもR.E.M.やReplacementsやHusker Duなど、アメリカン・インディーズ・バンドが注目を集め始めていて、アメリカの新人バンドへの注目度が非常に高かった時期で、しかもローリング・ストーン誌が大絶賛したということもあって、音楽誌のレビュー等でも概ね評判が良く、アイドル的素養すら感じさせるMaria McKeeの美少女ルックスと相俟って、一大センセーションを起こすのではないかと感じた自分は、先物買いのつもりでデビュー盤を購入したのだった。

が、自分や、恐らくは業界の期待に反して、彼らは全くと言っていいほど売れなかった。

曲の出来も良く、歌唱力、演奏力ともに際立った力があり、フロントパーソンのルックスも良く、プロモーションもそれなりの規模でやっていた。
何が足りなかったのかはわからないが、どうやら、この手のサウンドとしてはカントリー・チャートで全く反応がなかったのが敗因だったようだ(当時はオルターナティブ・ロック・チャートなんてなかったし)。
考えてみれば、当時のGeffenは評価の定まった大物アーティストを巨額の契約金でヘッドハントして来てレコードを売っていただけで、新人の売り出しなんてほとんどやったことがなかったので、新人プロモーションのノウハウがなかったのだろう。



"Ways To Be Wicked(邦題「さまよえる恋」)"はこのデビューアルバムからのファーストシングル。Tom PettyとMike Campbell (Heartbreakers)の共作だが、Lone Justiceのために書いた曲ではなく、Tom Petty & the Heartbreakersのアルバム("Southern Accents"あたりか?)の捨て曲だったようだ。男女どちらにでも使える曲ではあるけど、ややフェミニンなイメージが強いのでカットされたのだろうか。
プロデューサーのJimmy Iovineとしては、あるいはStevie Nicksに歌わせるという選択もあったかと思うが、こういうストレートな正統派のロック・ナンバーは歌唱力に優れるMaria McKeeに歌わせた方が映えるという判断だったのかもしれない。とまで言い切っちゃうと単なる妄想だけど。

結局Lone Justiceは商業的な成功とは無縁なまま、わずか2枚のアルバムを残しただけで解散。Maria McKeeはバンド解散直後からソロ・アーティストとしてのキャリアをスタートさせ、今尚、現役で活躍しているが、ほぼ一貫して商業的成功には恵まれていない。
映画"Days of Thunder"に使われた"Show Me Heaven"が全英No.1になったのが唯一の商業的な収穫だが、それは彼女の才能とデビュー時の期待からするとほとんど無に等しい実績でしかない。

近年のMaria McKeeは自主制作のインディーズレーベルから、ゆったりとしたリリースサイクルで作品をリリースしているが、その活動はアコースティックなサウンドでR&Bやフォークソングを歌うようなスタイルに変わっている。
好きな曲を好きなスタイルで好きな時に歌う、というような趣だろうか。

Maria McKeeという稀代の女性ヴォーカリストが、コンテンポラリーなロック・シーンからはほぼリタイヤした状態にあることは残念だというしかないが、彼女にSherryl Crowのような活動を期待するのはファンの勝手な妄想でしかないということも、自分は理解しているつもりだ。



残念ながら"Ways To Be Wicked"が収録されているファーストアルバム(左)はAmazon.co.jpではsold out。
カタログにあるのは右のセカンド・アルバム"Shelter"のみ。



ソロ・アルバムも、デビュー盤(左)はsold out。
右はLone Justice時代からソロの初期の曲を集めたベストアルバム。ソロ唯一のヒット曲"Show Me Heaven"が収録されているのはこれだけ。

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